Tranzaxが提供する独自の資金調達システム

Tranzax

Tranzaxの概要

Tranzaxは、厳密にはファクタリング会社ではなく、電子記録債権システムを販売する会社です。
セキュリティの高いオリジナルの電子記録債権システムを提供するとともに、POファイナンスを利用することで受注時点での資金調達を可能にしています。

受注に伴う資金調達をする場合は、すでに請求書発行済みの売掛債権を買取してもらう流れになるところを、Tranzaxを通せば即資金調達が可能となるのです。
魅力的なサービスではありますが、取引先にも同様のシステム導入を打診しなければならないのがネックになり、使い勝手はあまりよくないようです。

独自の電子記録債権

Tranzaxは2016年7月7日に国の指定を受けた独立系の電子債権記録機関です。
電子債権記録機関は、2018年時点で国内に5社、そのうち独立系はTranzaxのみです。
資本金17億円の大企業で、システムの信頼性は非常に高いと言えます。

資金調達系フィンテックのひとつで、でんさいネット(銀行などが扱う電子記録債権)とも一味違う差別化をしたサービスを提供しています。

ファクタリングや手形割引･手形の裏書譲渡、電子記録債権の譲渡･割引などは、基本的に請け負った仕事を完了した上で、その代金の請求することで生まれる債権を買取るサービスです。
それに対してTranzaxは、受注時点で資金調達できる革新的なサービスを提供しています。
そういった意味で、厳密にはファクタリング会社ではない、とも言えます。

手数料の明記はありませんが、大手の提供するサービスなのでファクタリングよりも安い水準になっていることは間違いありません。

下請け業者から提案するのは難しい

電子記録債権の最大手はでんさいネットで、全国の金融機関が扱い、手形の代替え手段として普及しています。
Tranzaxは国内で唯一の独立系電子債権記録機関ですが、汎用性低く導入するまでの使い勝手が悪いと言われています。

利用するには取引先にも個別に同様のシステムを導入してもらう必要があるため、契約や導入手続きが面倒で敬遠されがちとなります。

ただし、電子記録債権を利用すれば無条件で資金調達できる訳ではなく、利用する企業の与信も審査されることになります。
状況によってはファクタリングなら資金調達できても、Tranzaxの電子記録債権を導入したことによって資金調達できなくなる場合もあります。

手形やでんさいとは違い汎用性がないので、Tranzaxの審査に落ちてしまえば、他の業者に債権買取してもらうことが難しくなります。
独自のシステムを使っているので、外部業者に買取してもらえたとしても、通常のでんさい譲渡よりも手数料は高くつくでしょう。

総合評価

Tranzaxが提供する電子記録債権と資金調達をサポートするPOファイナンスの内容自体には魅力を感じます。
しかし、立場が下請けの場合、現実的に考えて利用はできません。この時点で顧客対象はかなり限定的となります。

下請けの立場で今すぐ資金調達が必要であれば、ファクタリング専門業者と話を進めた方がスムーズでしょう。

Tranzaxの口コミ

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